ペプチ

コント等をしています。(Twitter: @pepuchi_yan)

近所で繰り広げられた銃撃戦

今日部屋にこもって作業をしていると、夕方ごろ外からなにやら賑やかな音が聞こえてきた。どうやら近所でお祭りが行われているらしく、普段は閑静な住宅街なのだが、相当に騒がしかった。

 

お祭りではカラオケ大会みたいなものが催されており、おどるポンポコリンのイントロが流れてきた。正直作業しているので邪魔といえば邪魔だったが、不朽の名曲おどるポンポコリンだったので自然と耳を傾けてしまった。イントロが終わって聴こえてきたのは、子どもたちの歌声だった。友達みんなでエントリーしたのだろうか、かわいらしい歌声が聴こえてきたが、特に微笑ましくはなかった。

一番を歌い終わり、わずかな間奏が流れる。その後、子どもたちは、何を思ったのか、もう一度一番の歌詞を歌い始めた。怖かった。どうして一番で既に伝えたメッセージを、もう一度伝えたいと思ったのだろうか。二回もおなべの中からインチキおじさんに登場されるとちょっと気持ち悪かった。エジソンが偉い人なのも、そんなに何回も言われると嘘くさくなるぞと思った。

 

悶々とした感情のまま歌は終わり、再び静かな時が訪れた。しばらくすると、外で男の子たちが遊んでいる声が聞こえてきた。その声とともに、「パンッ!パンッ!」という発砲音が近所に響き渡っていた。音が鳴る鉄砲のおもちゃであそんでいるらしい。小さい頃はよくこのしょうもないおもちゃで遊んだものだと懐かしんでいると、外の銃撃戦が激しさを増してきた。始めの頃は「待て!打つぞ!」みたいな男の子の声も聞こえていたのだが、次第に発砲音のみがこだまするようになっていった。

「パンッ!パンッ!パンッ!…パンッ!…パンパンッ!パンッ!パンッ!パンパパンパンパンパンッ!パンッ!パンッ!パンッ!」と発砲音だけ聞こえるのが、めちゃくちゃ怖かった。外に出て男の子たちを少し見に行ってみたら、ただただ真顔で銃撃戦を繰り広げていた。

 

祭りの最後は主催者らしき男性が「ありがとうございました〜」と挨拶をして、ベロベロに酔っ払った声でZARDのマイフレンドを歌って終わった。これだけは、なんか、多幸感がすさまじかった。こうしてたまに大人が全部忘れてくたくたに遊んでるのが、なんか幸せそうでよかった。同時にクソしょうもねえなとも思った。