ペプチ

コント等をしています。(Twitter: @pepuchi_yan)

ヤンキーばかりの中学で目立ってはいけない

僕がガリ勉的な存在であったからか、中学の入学式で先生に半ば無理矢理、新入生代表の挨拶をさせられた。ヤンキーばかりの中学だったので、どうしてそんな目立つことをやらなければならないんだろうと嫌で嫌で仕方がなかった。

数日後に入学式の写真が廊下に貼り出されたが、僕が挨拶をしている写真に画鋲が刺さっていた。案の定じゃねぇかと思い僕は刺した人と大人たちを恨んだ。何か思うところがあるなら顔に一つだけ刺せばいいのに、両目と鼻に刺さっていて、デザイン性考えて刺してんじゃねえよと思った。
仕方がないので画鋲を取ってみたが、取ったら取ったで目と鼻のところに穴が開いていて変な顔だったので、僕は再び自分の顔に画鋲を戻した。
ちょうどその時、先生が通りかかり、何をしているんだと僕は怒られてしまった。これまでの経緯とか心情の動きとかデザイン性の話とかをうまく説明できず、素直に謝ってしまったので、僕は自分の顔に画鋲を刺しているサイコ野郎だと思われた。
先生は、僕を憐れむような目で見つめながら、黙って画鋲を外した。

校庭の桜が、綺麗だった。