ペプチ

コント等をしています。(Twitter: @pepuchi_yan)

問題です、ヤンキーが節分にすることは何でしょう

ヤンキーだらけの中学校で、節分の日の給食に豆が出た。ヤンキーの先輩たちは、昼休み、当然のように僕たちに豆をまいてきた。

ヤンキーの投げる一粒一粒は威力が高く、とても痛かったので、早くその時間が過ぎ去って欲しかった。そんな中、僕たちの中でもヤンキーと仲がよかった一人が、豆を空中に放って口でキャッチするというクソつまらない一芸を披露し始めた。
ヤンキーはそのクソつまらない一芸に拍手喝采を浴びせ、そのクソつまらない一芸を披露した彼はなぜか豆をまく側にまわりはじめた。どういうルールだよと思った。

その後、別の一人が「おしりを出してそのおしりで豆のマシンガンを受け止める」というクソつまらない一芸を披露したところ、こちらも拍手喝采を浴び、ヤンキーたちは笑いながら彼に「お前もこっち来い」と言った。イノベーティブな人事システム作り出してんじゃねえと思った。

翌日彼のおしりに豆の形のあざが30個くらい出来ていたのは、少しおもしろかった。

僕は焦っていた。このままでは、出世街道から外れてしまう。
苦肉の策で、僕は、さきほどおしりに弾かれて床に飛び散った豆を口で拾って食べてみた。クソつまらない策だなと思ったが、仕方がなかった。
ヤンキーたちは、三たび拍手をしながら笑った。この人たち、ガバガバだなと思った。
出世コースに乗れた喜びから、僕は自慢気に立ち上がると、ヤンキーたちが笑いながら、豆を床にまきはじめた。そして、「食え!もっと食え!」と言い、僕を出世させることなく再び僕たちに豆を投げはじめた。「いや。ルール。」と思った。

結局、その後誰も出世することなく、この遊びは終わった。

本当の鬼は、誰だ。